脚本家の名言集
手が動かなくても、脚が動かなくても、誰かのために生きていたいという人はたくさんいます
橋田壽賀子
人間には、40歳になって見えること、60歳でわかること、そして80歳でようやく悟ることがあります
どの主人公にも限りない愛着がありますが、そのなかでも『おしん』には、私の特別な思いが凝縮されています。明治、大正、昭和という死と隣り合わせだった激動の時代を、不器用ながらも懸命に生き抜いたおしんこそが日本女性の原点だと思うからです
この頃、ふと胸を去来するのは、おしんは私の分身なのかもしれないという思いです
主人のお墓は静岡の霊園にあります。でも、私は両親が眠る愛媛県今治市のお寺のお墓に入ります
やっぱり鬼はなしなんです、最後はみんないい人で、鬼はありませんでした。この題名は間違っておりました。21年前、「鬼ばかり」から発展して、今、「鬼はなし」になりました
わたしたちは意地悪に決まっています(笑)独り者だと、何をかいても批判する家族がいませんから、遠慮せずに書けますからね
長いセリフばかりで申し訳なかったけれど、皆さんいやがらずに覚えてくれて、本当に感謝しています
わたしの書くドラマは「飯食いドラマ」と言われます。食事のときくらい、家族集まって会話をしたいですから
「渡鬼」でも、各家族のことを書きたかったのですが、他人でも家族になれるということを書きたかったのが野田家です。葉子のように、迷いながら探して探して、やっと幸せになるのもいいと思っています。わたしにとっての一つの理想なんです
わたしは古い人間ですから、「家族」が大切です
地震の影響もあるのでしょうか、本当にいい子が増えてきて、家族が見直されてきた気がします
親孝行をする子が増えましたね。10年前の印象と違います。ひと頃、親子の関係が悪かったと思うのですが、今はいいですね
「イクメン」という、育児をする男性というのは結構なことだと思います。二人の子どもなんですから
介護は、いかに子どもに重いものかということを書きたかったんです。結婚さえもあきらめて親を取る、こういう世の中はどうなんでしょうか、もっと社会でそういう人を助ける施設があれば、その女の子を助けてあげることが出来るじゃないですか。女の子がお嫁にも行かずに背負うことじゃないんです
自分の理想型、こうしゃべって欲しいという願望です。時代から離れているとよく言われますが、わたしは敬語を大切にしているんです
震災のショ ックで、1ヶ月くらい書けなかったんです。とても大変なことが起こっているのに、こんなぬるま湯のようなドラマを書いていてもいいのかと…石井さんには言えなかったです
誰かに託して自分の思いを伝える、価値観の違う人に託して書けるということは本当に幸せなことです。テレビドラマの影響というのは大きいです
(渡鬼は)その時思ったことを書けるドラマでした。時代の流れを人物に託せるので、楽しんで書きました。ままごと人形遊びのようなところがありましたね(笑)
今はない主人に書かせてもらっていると思っていますから
友人がお祝いをしてくれて、生まれて初めてビールをコップ一杯飲みました。これまでわたしはお酒を飲んだことがなかったので、酔ってしまうかと思っていたのですが、酔いませんでした。意外と美味しいですね。これから呑んべえになろうかしら(笑)
先日(渡鬼を)書き終えて「やっとこの地獄から開放された!」という気持ちだけですね(笑) 何をしていても、ずっと頭にこの番組のことがありましたから、書き終えて本当に幸せです
(渡鬼の)今回の相続についてのセリフは、みんなにこぼされております。憎まれております(笑)
「うちでもこんなことがあった」とかですね。そういう問題を(渡鬼の)ここの家族たちがひとつの解決を出すと言うことで、身近に感じてくださっているんじゃないでしょうか
この番組(渡鬼)を始めたのは20年以上前で、そのとき若かった人が今、「鬼」世代になったんです
藤岡さんが亡くなり、宇津井さんが亡くなり、山岡さんが亡くなり「もう鬼はやめる」と決めていたんですけど、どこに行っても皆さん「鬼はいつやるんですか?」とおっしゃってくださるんですね。そうすると、やらないと悪いような気がしてしまって…
私は嫌いな役者は作中で出張させたり、死なせたりしていました
いまはみんなが贅沢で、そのくせ自分の責任をすぐ政治や社会や他人のせいにする。その前にいったい自分がどれだけの努力をしているか、反省する必要があるんじゃないでしょうか
ドラマでいろんな人生を生きてきた
自分と違った人生を、登場人物のなかでさまざまに楽しんできた
(平成2年の放送開始から)鬼ばっかり書いてきましたけど…もう『鬼』には飽きました
私のドラマはもう受け入れられない時代。でも、こんな栄誉をいただいた(文化功労者に選ばれた)ので、自分が書かせていただけるところがあれば、また書きたい思いはあります
古い人間ですから、『天皇の料理番』みたいなドラマは好きなんです。『下町ロケット』も面白い
最近はBSで古いドラマの再放送ばかり見ている
ただ、今、テレビを見ているお年寄りの方々に合っているドラマが放送されているか、ということは疑問です
その時代、時代に書かなければいけないテーマが出てくる。そうしたテーマを、(渡鬼の)あの家族に託して書いているんです
しゃべらなきゃ伝わらない。ラジオドラマと思って書いてきた
私は演出も俳優さんも信じていないところがある