我々人間は、悪事のできない天使でもないし、高価な大望を抱くことのできない動物でもない。人間の闘争は続く
林語堂
女は自分の中に子宮を持っている、自分で自分をはらむことは出来ないけれど、感覚として、自分を包み込むことは難しくない。だから女は一人でも生きてゆける
岡本敏子
一人の女がこれだけ心の底から尊敬し、慕い、全存在を賭けているということは、男を力づけないはずはない。私は秘書として有能でもなく、芸術家でもなく、いい女でもなかったが、あらゆる瞬間に自分のありったけのものを注いだということは胸を張って言える。出し惜しみはしなかった
不気味なものというものはやはりこの世にあるのであり、それどころか、人間が本当に生きようとすると、恰好が整わなくなって化け物のようにならざるを得ない。大仰であろうか
色川武大
富にあこがれる人は多い。しかし明確なプランと富への燃えるような願望のみが、富を得るために唯一、信頼の置ける手段であることを知っている人はほんのわずかなのである
ナポレオン・ヒル
群れをなした人間を見ればよくわかりますが、集合体の中には賢 明さなどひとかけらもありません。それさえ理解すれば真理は自ずと見えてくるはず。そして人間にだけ与えられた選択肢が生かされる
紀里谷和明
離れればいくら親しくってもそれきりになる代わりに、一緒にいさえすれば、たとい敵同士でもどうにかこうにかなるものだ。つまりそれが人間なんだろう
夏目漱石
会うたびに目新しいことを言う人は人当たりがよくて人気者になるが、それは確固たる一つの信念を持っていないことの証拠だ。信頼し得る人物ではない。人に好かれることと信頼されることとは別物だ
野村徳七
死は生の対極存在なんかではない。死は僕という存在の中に本来的にすでに含まれているのだし、その事実はどれだけ努力しても忘れ去ることができるものではないのだ
村上春樹
人間は万能の神でも仏でもないのですから、人を完全に理解することもできないし、良かれと思ったことで人を傷つけることもあります。そういう繰り返しの中で、人は何かに許されて生きているのです
瀬戸内寂聴
本当に貧しい人は、贅沢な暮らしを保つ為にだけに、働く人であり、そして常に何でも欲しがる。もっと! もっと!と
ホセ・ムヒカ
人間がなぜ生まれたかと言えば、難を自分の身に受けながらも成熟していって、最後、死に至るため。成熟って難がなければできないの
樹木希林