野依良治の名言集
文化を尊ぶ文明社会をつくるべきだ
野依良治
日本には、美しい言葉をはじめとする固有の文化、誇るべき伝統があり、今後、国家としてその質を維持し、さらに高める工夫が必要です
経営者には大局観にもとづく秩序形成の覚悟が必要です。成り行き任せは、責任放棄になります
考える力、答える力が落ちていると言いますが、最も心配なのは「問う力」がほとんどないこと
創造性のある科学者に必要なのは、いい頭ではなく「強い地頭」。自問自答、自学自習ができないといけない
年齢の偏りをなくし、異なる世代の考え方を取り入れるという観点では、若手の登用は特に大切です
これからは、個人が創造的であるということは基本でありながら、さらに周辺の人たちとつながりをもって「協創」つまり共に価値を創っていくことが大事になってきます
日本の伝統に想いを寄せる立派な外国籍の方は少なくありません
科学は積み上げ方式なので、いつも先端にいるのは若い人たちです
国境のないグローバルな情報通信技術が発達した現代でも、直接的な人と人の出会い、絆は最も大切です
時代が求める人材となるには世界を巡り価値観の違いを肌で感じ触発されたり、そうした中で人脈を広げていったりといった体験がきっと必要になる
ニュートン自身もすごい科学者でしたが、ガリレオやケプラーの業績の上に乗っていたからこそ「遠くが見えた」と。科学の本質は知識の積み上げです
ソクラテスは「無知の知」と言っていますが、科学教育の本質はまさにここにある
個人による独創は尊重されるべきだが、1人でできることは限られる
科学技術は現代の世代のためだけにあるのではないということです。将来の世代との公平性に対する配慮が絶対に必要です
科学は客観性の高いものですが、人々の営みとか自然観、人生観、死生観などの、真っ当な主観を醸成します
日本という国を中心に考えると、ただ産業経済力を強化するだけでなく、いかに文化面で共生に貢献するかという道を、自ら考えなければいけない
ノーベル賞を受けた人は、受賞時に平均して国内外の4.6機関を経験しています
(日本は)グローバル化時代にもかかわらず、国際的な頭脳循環がうまくいっていません
研究の生産性は、量であれ、質的であれ、3つの要素が関係します。研究開発投資額、研究人材の投入量、それからイノベーション効果です
「国際化」と「グローバル化」は似ているようで違うものです
英語も、まして日本語もろくに書けないのが教授をしていて何をしとるんだと感じます
僕の研究のモットーは「研究は瑞々しく単純明快に」だから、感性をもってサイエンスの研究をします
科学技術の世界では、多様な知識、技術の集積や統合が必要です
未知に挑んだ結果、失敗したとしても、そこに名誉を与えなければいけない
科学社会に住む人たちには、パスツールの言葉を思い出して欲しい。「科学に国境はない。しかし、科学者には祖国がある。」現代でも意味深い名言です
大学のダメなところは教育をちゃんとやっていないところ
グローバル化と言われる時代においても、世界を同化することは決して適切でない
社会変革を促すような価値をつくるには1人ではなく、可能な限り多くの人のアイディアを集 めることが不可欠です
わが国は他国を理解し、逆に他国から共感を持って理解してもらわねばなりません
私は科学者ですが、将来を考えると科学知識や技術だけでは、人々は生きていけないと思います
日本の産業力が弱いかというと、産業におけるジェネリックな技術が出てきていない、オリジナルなアイデアが出ていないということ
わが国の繁栄と安全のためには、国際競争力と共に協調力を培う必要があります
イノベーションとは経済的価値も含め、公共的、社会的な価値を生み出すことだと思います
大学院はインターナショナルトップでなければなりません