林語堂の名言集
希望とは田舎にある道のようだ。そこに今まで道はなかったけれど、たくさんの人たちがそこをあるくとき、道が現われる
林語堂
食人種は敵を殺して食うのに対し、文明人は敵を殺して葬り、その遺骸の上に十字架を安置し、その霊魂のために祈りを捧げる
古く、慣れ親しんだ枕に頭を乗せるまで、旅がどれほど美しいものかは気づけない
この世の中で本当に喜びを与えてくれるものはいくつあろうかと指折り数えてみると、決まって最初に指を折らねばならぬものは食べ物であることに気づく
満足するための秘訣は、自分の手元にあるものをどうやって楽しめばよいか知っていること、そして、自分の手の届かないものに対する、ありとあらゆる欲望を捨て去ることである
真の心の平和は、最悪の事柄をそのまま受け入れることによって得られる。心理学的に考えれば、エネルギーを解放することになるからであろう
宗教の堕落は、宗教が理論そのものに堕することに始まるのではあるまいか
人間の教養とは、本来は閑暇の産物である。それゆえに、教養の法は必然的に優遊の法である
よき旅人は、自分がどこへ向かうか知らない。完璧な旅人は、自分がどこから来たかを知らない
私たちの人生は、神の手にゆだねられているのではなく、料理する人間にゆだねられている
恋愛はそれ自身一つの掟のようなものであり、その人間の進路を定めてしまう
喫煙家が禁煙家にかける迷惑は肉体的なものであるが、禁煙家が喫煙家にかける迷惑は精神的なものである
家でどんなものを食べているかを見ることは、人の賢愚を知る確実なテストである
どんな精神的な人間でも、四十五時間以上食べ物のことを忘れることはできぬ 。数時間ごとに間違いなく脳裏に起こる不変不動のくりかえしは、「いつ食べようか」ということである
真実の文字は、「人間はこんなに不完全だ」からくる闘争を明らかにする。
我々人間は、悪事のできない天使でもないし、高価な大望を抱くことのできない動物でもない。人間の闘争は続く
真の読書法とは何か。答えは簡単である。気分が向けば、書を手にとってこれを読む。ただそれだけのこと。読書を心から楽しむには、どこまでも気の向くままでなければならない
自分の仕事が自分に適していて好きだということは、われわれの望みうる最上のことである
人生の黄金時代は老いて行く将来にあり、過ぎ去った若年無知の時代にあるにあらず
本当の自分自身になりきる勇気、孤独に耐える勇気、自分と違う者になろうとしない勇気を持つことである
どのような成功者であろうと権力者であろうと、その地位は宇宙に比較すれば微々たるものだということを悟るだけの分別を持つことである
満足を得る秘訣は、おのおのが自分の実力と限界を自力で見出し、自分が十分に力を発揮できる仕事は何であるか知ること