いまでは多くの企業が受付担当者の人員を減らし、Eメール対応での比重を高めています。Eメールに蓄積されていった顧客からのクレーム情報は、視点を変えれば宝の山です。「この商品のここが気に入らない」とか、「もっとこんなサービスが欲しい」といった顧客の本音が溢れているわけですから。そこで顧客からのクレーム情報を、マーケティング部や営業部門が蓄積してきたデータと効率的に組み合わせれば、商品開発戦略に結びつけることができます
神田昌典
儲けようと考えていたら、お客さんは逃げていきます。店側が儲けてやろうと身構えていたら、そんなところには近づきませんよね。逆に買い物をしているお客さんの方が、儲かったと思うようでなければいけません。だから、まずは心の中から、儲けたいという思いを取り除かなければいけないんです
似鳥昭雄
自分の会社を立派にしたいという自己愛が強すぎると、会社は生きられなくなるのです。そうならないためには、お客様、従業員、株主など、会社をとりまく人々が喜んでくれるような経営をしなければなりません
稲盛和夫
本部がインターネットで直接お客様にモノを売るというのは、コンビニ業界ではタブーでした。しかしローソンは、日本型コンビニの常識を覆して、本部による直販のEC(電子商取引)を始めました。既存のビジネスを守るがために、誰かにとられるくらいなら先に取りに行く。これからのライバルは、コンビニではなくアマゾンだと思っているくらいです
新浪剛史
これだけ成熟した市場になれば、もっと「サービスを通じてモノを売る」ということを考える必要があります。誤解されがちですが、サービス業はモノを売っているんです。介護とか医療とか、サービスそのものの付加価値だけじゃありません。介護だって施設を作るなら専用の器具がいるし、運営には介護用品がいるし、食品だって必要です。自動車にしたって、現場には販売する人もメンテナンスする人もいます。サービスの競争力を高められれば、それを入り口にモノを売って、 収益力も確保することが可能です
経営者の意識は「利潤追求」と「事業拡大」にあるため、これまでセキュリティー対策は二の次にされていました。しかし、最近では事業継続の観点からセキュリティー対策に積極的に取り組む企業が増えています
名和利男
なぜ、大勢で本を読むことが効果的なのか。ひとつにはやはり、自分一人では考えもつかなかったような視点が得られることです。同じ本を読んでも、受け取り方・感じ方は人によってバラバラだからです
「正確な知識を提供する」役目は、今やコンピュータに取って代わられています。何かわからないことがあっても、検索すれば、すぐに情報が取り出せるようになりました。知識を受け売りするだけの人は、まったく価値がなくなってしまった
インターネットの発達により、蛇口をひねれば水が出てくるように、情報がいくらでも手に入るようになりました。そうなると、情報を持っているだけでは、何も価値が生まれない。しかも、価値のある情報とそうでない情報が潭然一体となってしまっている。だからこそ、「多くの情報がある中で、その本質は何か」を突き詰めることが価値になると思うのです
私は米国のB2B(企業間取引)のビジネスモデルをそのまま中国に持ってきたのではありません。米国のB2Bはもともと、大企業間の商取引の省力化が狙いでした。一方、私は企業家精神旺盛な中小企業の経営者が、商売を広げるためのツールとして、インターネットを活用できると考えました。B2Bという言葉は同じでも、事業コンセプトは似て非なる独自のものでした
ジャック・マー
私個人としては、やはり事業部長がいちばんやりがいがあって楽しかったですね。社長になると全体の責任を持たないといけないし、会社全体のムードを良くすることを考えなくてはいけませんから
出井伸之
ソニーは過去の成功体験があまりにも強い会社です。こういう時期に成功体験に溺れていたら、この会社は間違いなく危ない。ソニーは新しい成功体験を作り出さないといけないときなのです
異業種からの多数の人材を迎えたのも、異質な人材が、安定し保守化した組織を壊すことを期待したから。外から来た人が多すぎると思ったこともありましたが、要するにチームのバランスですね。現場でたたき上げた僕らのような人間も必要ですし、客観的に現場を見て判断を下す人材も必要です。外から来た人に、大きな仕事 を任せるのは大胆だと思われるかもしれませんが、うちの活力の源はここにあると考えています
柳井正
寛容性や他人への共感がないとビジネスの現場は回っていきません。いろいろな人に会って、いろいろな考え方を知る。いろいろな現象を分析する能力がなければ経営はできません
仕事運の有無以前に、自分の仕事や会社をきちんと見極めて転職している人は少ないのではないでしょうか。たとえば、仕事で失敗して上司に怒られたときに、自分の問題を突き詰めて考えるのではなく、「この会社は自分には合わないかもしれない」と安易に考え てしまう。つまり、鈍感という安全装置が作動してしまい、「もっといい職場がほかにあるんじゃないか」という幻影に逃げてしまっているわけです
寺田和正
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