武士の名言集
俺が海舟という号を付けたのは、(佐久間)象山の書いた「海舟書屋」という額が良くできていたから、それで思いついたのだ。しかし海舟とは、もと、誰の号だか知らないのだ。安芳というのは、安房守(あわのかみ)の安房と同音だから改めたのよ。実名は義邦だ
勝海舟
教師の名前はカッテンデーケ(ヴィレム・カッテンディーケ、オランダ海軍軍人)といったが、笑いながら「それは良い修行をした。いくら理屈は知っていても、実地に危ない目に遭ってみなければ船のことはわからない。危ない目と言っても10回が10回ながら格別なので、それに遭遇するほど航海の術はわかってくる」と教えてくれた。このとき、理屈と実際とは別だということを悟ったよ
俺はそこで、もうだめだと思って大声で「自分が愚かで、教師の命令を用いなかったために諸君にまでこんな難儀をさせる。実に面目ない次第だ。自分の死ぬるのはまさにこのときだ」と叫んだところ、水兵どもはこの語に励まされ、一同全力を尽くして海岸の方へ(船を)寄せ付けた
世の中は時々刻々変転極まりない。機来たり、機去り、その間実に髪を入れない。こういう世界に処して、万事、小理屈をもって、これに応じようとしてもそれはとても及ばない
成すなかれ、天意に違うことを
みんな敵がいい、敵がいないと何もできず
今年破れた所を丈夫に直すと、この次はその向ふが破れるものだよ
拡張するにも、みんな根柢がなければダメだよ
人心の理といふものは、古今同じだからナ。たゞその趣が違つて見えるだけだもの