過去の過ちを悔しく思い、あれこれと取り繕おうと心配するのは、たとえば茶碗を割ってそのかけらを集めてみるのと同様何の役にも立たぬことである
西郷隆盛
もっとも、誰しもその程度の不幸にはしょっちゅう見舞われるもので、これもお互いさまであり、他人を不快にさせる快味を自分が味わうときのことをおもえば、やむをえないという考え方もある
色川武大
低い身分から次第に立身出世し、高い身分になった場合でさえ、無道であれば、その時々の勢いにまかせて、身分の低い時代の難儀や不自由を忘れ、先々困窮することを考えないのである
黒田官兵衛