柳生宗矩の名言集
無刀とて、必ずしも人の刀をとらずしてかなはぬと云ふ儀にあらず。又刀を取りて見せて、是を名誉にせんにてもなし。わが刀なき時、人にきられじとの無刀也
柳生宗矩
兵法は人をきるとばかりおもふは、ひがごと也。人をきるにはあらず、悪をころす也
治まれる時乱を忘れざる、是兵法也
刀二つにてつかふ兵法は、負くるも一人、勝つも一人のみ也。是はいとちいさき兵法也。勝負ともに、其得失僅か也。一人勝ちて天下かち、一人負けて天下まく、是大なる兵法也
一人の悪に依りて万人苦しむ事あり。しかるに、一人の悪をころして万人をいかす。是等誠に、人をころす刀は、人を生かすつるぎなるべきにや
人に勝つ道は知らず、我に勝つ道を知りたり
われ人に勝つ道は知らず、われに勝つ道を知りたり
刀剣短くば一歩を進めて長くすべし
かたんと一筋におもふも病なり
人を殺す刀、かえってすなわち人を活かす 剣なりとは、それ乱れたる世には、ゆえなき者多く死するなり。乱れたる世を治める為に、殺人刀を用いて、己に治まる時は、殺人刀すなわち活人剣ならずや
無刀とて、必ずしも人の刀をとらずして敵わぬという儀にあらず。また刀を取りて見せて、これを名誉にせんにてもなし。わが刀なき時、人に斬られじとの無刀なり
兵法は人を斬るとばかり思うは、僻事(ひがごと)なり。人を斬るにはあらず、悪を殺すなり
治まれる時乱を忘れざる、これ兵法なり
平常心をもって一切のことをなす人、これを名人というなり
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