意見をしてただちに請け合う者に、その意見を保つ者なし。合点できぬことは何度も聞き返す者こそ、真の理解者なり
小早川隆景
良知は人間だれにでもあるのであって、たとえきみたちがどうしようと、なくすことはできない。盗賊とて、盗みをしてはいけないとはわかっているから、賊徒といわれると、彼も大いに恥じ入るのだ
王陽明
人心の理といふものは、古今同じだからナ。たゞその趣が違つて見えるだけだもの
勝海舟
国といふものは、独立して、何か卓絶したものがなければならぬ。いくら西洋々々といつても、善い事は採 り、その外に何かなければならぬ
ナニ、忠義の士といふものがあつて、国をつぶすのだ。己のやふな、大不忠、大不義のものがなければならぬ
人はみな、さまざまに長ずるところ、信ずるところを行えばよいのさ。社会は大きいからあらゆるものを包容して毫(ごう)も不都合はない
天地の間に、己一人生きてあると思ふべし。天を師とし、神明を友とすれば外人に頼る心なし
中江藤樹
いい手本を示そうとする者は、自分の徳に微量の馬鹿げたところを添えなくてはならぬ。すると人は見習って、同時にその模範を眼下に見下ろす、これが人々の好むところである
ニーチェ
行為の動機を重んじ、帰着する結果を思うな。報酬への期待を、好意の契機とする者になるな
ベートーベン
多く聞き、多く見て、その中より最も善きものを選び、これに従うて行作せねばならぬのは中人の常なり。されどあまり見聞のみを博くしても、その人に取捨の見識がなければ、選択の見当がつかなくなって迷うようになるものだ
渋沢栄一
世人より投機者流と見られ、世間の信用を失うようにならぬとも限らぬ。すなわち一時は利益を得ても、永い年月の中には、大いに損をすることになるべし
事を成し、物に接するには、必ず「満身の精神」をもってせよ。ささいな事であっても、いい加減に扱ってはならない
倹約といふ事も詮じ詰れば、物を粗末にしないと云ふ事に過ぎない。しかしながら、如何に倹約がよいからと云つて、今日産業の力を減退させるやうな手段を取る事は好ましからぬ事だ
高橋是清
そのことは我が胸に成算がある。やろうと思えば世に出来ぬことはない
坂本龍馬
若し図にあたらぬとき、犬死などと云ふは、上方風の打ち上がりたる武道なるべし。二つ一つの場合に、図にあたることのわかることは、到底出来ざることなり。我れ人共に、等しく生きる方が、万々望むかたなれば、其の好むかたに理がつくべし
山本常朝
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