何を見ても面白し、商売交易の地ゆえか、則ちその心持ちになる様なり
河井継之助
此れ聖人の学、至易至簡にして、知り易く従ひ易く、学びて修め易くして才を成し易き所以の者は、正に大端は惟だ心の體の同然に復るに在りて、而して知識技能はあずかり論ずる所に非ざるを以てなり
王陽明
自ら潔うして他の汚濁を洗い、しかも清濁併せ容るるは水なり
黒田官兵衛
常に己れの進路を求めてやまざるは水なり
必ず金銀にて人を使はんと思はるるは、人心の離るる本なり
大谷吉継
先ずよき処を褒め立て、気を引き立つ工夫を砕き、渇く時水を呑む様に 請け合わせ疵直るが意見なり
山本常朝
武士は、仮にも弱気のことを云ふまじ、すまじと、兼々心がくべき事なり
今の世を、百年も以前のよき風になしたく候ても成らざる事なり。されば、その時代々々にて、よき様にするが肝要なり
少し理屈などを合点したる者は、やがて高慢して、一ふり者と云はれては悦び、我今の世間に合はぬ生れつきなどと云ひて、我が上あらじと思ふは、天罰あるべきなり
人に意見をして疵(きず)を直すと云ふは大切の事、大慈悲、御奉公の第一にて候
盛衰を以て、人の善悪は沙汰されぬ事なり