価格を安く設定しない方がいい理由がもうひとつある。それは、割引以外に売る工夫をしなくなるからである。割引とは、きわめて安直な方法である。バカでもできる。バカでもできるから、必ずあなたの価格を下回るバカが出てくる。「安い安い」で販売すると、安値競争に突入する
神田昌典
顧客の要求するものを提供するだけでは駄目なのだ。顧客の知らない物や最高級品を提供すれば、顧客の味覚が磨かれるまで多少時間はかかるかもしれない。だが、顧客に発見の喜びと興奮を与え、ロイヤリティを確立することができるのだ。優れた商品を提供しさえすれば、たとえ時間はかかっても顧客は必ずそれを選択するようになる。大衆市場に媚びる必要はないのだ
ハワードシュルツ
既存店を良くするには、地域地域で異なるお客さんの生活に何が必要かを考え、店舗スタイルを変えるしかない。おにぎりが美味しいのはもはやあたりまえ。それだけでわざわざ離れたコンビニにはいかないでしょう。品ぞろえを変えれば受け入れられるというのは、僕に言わせれば驕りです。いまの人は、忙しい中、便利さだけでなくホッとするものを求めている
新浪剛史
次にごはんを食べるロボット。味がわかるロボットは九州大学の先生が作っててあれは人間よりはるかに味がわかる。でもね、ごはんで正確に味がわかっていいかという話もある。たとえばワインの味が正確にわかるロボットができたらワイン自慢はいなくなってしまう。必要なくなるからね
石黒浩
すべてはお客様のために。もしこのコンセプトをビジネスの中で100%実現することができたら、そのビジネスは100%成功するだろう。誰もがそれを知っているはずなのだが、あまりにも当然すぎて、しばしば忘れられてしまうコンセプトでもある。それがただの掛け声になっている企業はあまりにも多い
三木谷浩史
ブランドとは、いかに熱狂的なファンが多いかどうかを示すもの。それだけシンプル。芸術的なロゴやトレードマークは本質的には必要ではない。小さな会社がブランドをつくるには、ファンつくりをすればいいんだ
物を売る方法は2つあることが分かる。(1)支払う金額を安くする。つまり割引をする。(2)商品・サービスの価値を高める。(1)の方法は、ちょっと前に言ったとおり、原始人の方法。そうだ、簡単なことだったのだ。商品・サービスの価値を高めれば、価格を高く設定できるのだ
私が面白いと思ったのは、大阪の住宅メーカーが、他社のチラシを見た観点である。どういう観点かというと、まず商品仕様を見る。そして価格とのバランスを考える。つまり、商品品質と価格で、チラシの反応が決まると考えている。これは大変、大きな勘違い。お客はそういった観点からチラシを眺めていないから。「○○したいかどうか」という好き嫌いで、判断しているのである。このコンマ数秒の、好き嫌いテストをパスしないと、あなたのチラシはゴミ箱行きの束に直行する
人が人を見る場合、とかく長所は見たがらず、短所を見たがる。飲み屋でのサラリーマンの会話を聞いていると、そのことがよくわかる。職場でも短所をあげつらう減点主義が横行している。こんなマイナス評価は、人の心を腐食するばかりだ。短所を知るを要せず
土光敏夫
私どもの東芝では、上位者ほど早く出勤するという習慣がすでに定着している。私に言わせれば、当然のことといえる。上位者ほど忙しいはずである。その日の準備段取りは、部下が来る前に済ませておかねばならぬはずである。格別の美談でもなんでもなく、先進国のエグゼクティブやマネジャーがとっくに実行していることなのだ。そんな上司の姿を見て部下たちも変わってきた。古い言葉だが率先垂範こそ、人が人に向かう基本原理だと信ずる
ソニーの危うさ...それが魅力だよ。トヨタ自動車の安定性をまねできないし、求めると逆におかしくなる。危ない危ないといわれながら切り開くところにソニーならではの価値が生まれる
出井伸之
私は、アメリカやヨーロッパで経営者連中を前に講演するとき、よく次のような話をする。 ー あなた方は、不景気になるとすぐレイオフをする。しかし景気がいい時は、あなたがたの判断で、工場や生産を拡大しようと思って人を雇うんでしょう。つまり、儲けようと思って人を雇う。それなのに、景気が悪くなるとお前はクビだという。いったい、経営者にそんな権利があるのだろうか。むしろ、経営者がその責任を負うべきであって、労働者をクビにして損害を回避しようとするのは勝手すぎるように思える
盛田昭夫
社員の採用は、重大な買い物だと私は思っている。仮に、一人のサラリーマンが定年までに3000万円 の給料をもらうとしよう。すると、会社にとって一人の社員を採用することは、当然3000万円の買い物をするということになる。高い買い物だ。こちらはちっとやそっとでは首を縦にふれない。だから、売り込むほう、つまり受験者も真剣になってもらわないと勝負にならない。ソニーを選ぶならそれなりの理由を持ってほしい。「景気がよさそうだ」「給料がいい」これではお話にならない
会社とはあくまで儲けるための団体である。血みどろの戦いの場である。楽しみ自体に目的を持たれてはたまったものではない。楽しみを追っかける小市民的な夢に安住している人間を、私はビジネスマン失格者と見なす。安閑としていては、会社の成長についていくことは難しい。口うるさいほどに言いたいのは、会社とは欲と二人連れの儲けるための団体である。この儲けの精神を忘れた時、すべてのサラリーマンは失格者として進歩から見放されるであろう
最近、契約が切れるときに移籍する「0円移籍」が増えてきている。ひとつの手段、権利として認められているけれど、それはできなかった。ほかのクラブの選手とは、クラブに対する愛情が違う。移籍金は言い換えれば、クラブが僕に注いでくれた愛情への対価。たくさんの移籍金を残したい。僕はそう思ったし、クラブがそう思わせた。それだけ鹿島は選手を大事にするクラブだった
内田篤人
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