教授の名言集
技術 役に立つための技術開発は終わりつつあり、人や人間社会を知るための技術開発が浸透し始めている....
石黒浩
孤独より孤独なのは、その宙に浮いた心臓が小さくなって消えて行くように感じる時だろう
人間とは何かはわからないけれども、漠然とわからないのではなく、人間がどれだけ複雑か、どれだけ神秘的かが研究の中で少しずつわかるようになってきている、という感覚があります
不気味ですよね。でもあなたがこれを人だと認めているから不気味なんですよ
中途半端なものを作ったらバカにされるだけ。やるからには迫力あるものを出して、くだらない議論を飛び越えたところで認めてもらう以外にない
十分な理由づけができれば、一気にいきます。中途半端にやるのが一番よくない。というのは、アンドロイドのときにも思いました
昨年の事業仕分けで、二番ではいけないのか、という発言がありましたが、そんなのダメに決まってます。一番をとる以外は研究じゃない。そこがわかってない人に税金を割り振られる国では、いろいろ気をつけなければいけないんです
恐らくクローン人間のような存在は、今の社会では受け入れられないだろう。でも、人間や心の定義ってどんどん変わっていっていて、クローン人間が人権を持ち、差別なく受け入れられることも可能性としてあると思います
それでも、やっぱりアンドロイドは機械で人間とは違うじゃないか、と人は思うわけです。では、機械と人間の最も大きな違いはなんなのか
鷲田(清一)先生は臨床哲学で、僕はアンドロイド。でも実はおんなじことをやっている。「ひとってなにか」「生きるってどういうことか」っていうのを、違うフィールドでおんなじようにやっているっていうことがよくわかる本。要するに、研究には分野なんてないんだってことがよくわかる
ジェミノイドは、人よりも人間らしく死にます
けしからん事に誰もジェミノイドを送り込んだ会議に出張費を払ってくれない。生身の私が来ないとダメだというけど、今まで私に脳があるか、内臓があるかなんて確かめた事ないじゃないか
服装は他人が最も認識しやすいアイデンティティじゃないですか。それを変えようとする理由がわからん
我々と自分の体とのつながりなんて、わずかなものです。呼吸したり歩いたりしていても、体が勝手にやってくれているのを時々確認してるだけじゃないですか。そんなもの機械に置き換えられるに決まってます
倫理などと口にする科学者は本物じゃないと思います
女性アンドロイドと対話する被験者の目の動きを調べると、人を見たときとアンドロイドを見たときの目の動きはいっしょだった。無意識にはアンドロイドを人間と同じように捉えていたということです
自分の命より軽い研究をやっている奴なんて信用できないでしょ。そんな人が歴史に名を残すような研究はできません。というと、他の先生には「きつすぎる」と言われますけどね
自分の人生や人間としての生きる目的をいろんな場面で考えたときに、やはり人間は人間を知るために生きているんだと感じる。そして研究者というのは、非常に素直にその目的に向かえる職業だと実感したとき、研究者になってよかったと思える
(不気味の谷の)もう一番深い所は超えました
私は人間としての最低限の形も追求したい。ミニマルデザインの「ジェミノイドM」です。目は動きますが、顔の造作はごくシンプルなもの
テレノイドは、外見的には目などの対話に必要なものだけを残して、あとは削り落としているんです。でも、人間らしさを感じるでしょう。人は、これだけの見かけがあれば人間らしいと思うんですよ
人とは何か。心とは何か。そこに 一切の折り合いをつけないっていうのが研究者として一番大事なこと
女性アンドロイドを1.5mほど離れた状態で2秒だけ見せる実験をしました。動きのない状態のアンドロイドでは8割の人が人間ではないと気づきましたが、自然な目の動きと体の動きがあるアンドロイドを見せると、7割の人が人間だと答えました
アンドロイドには無意識に人間を感じる。意識すれば違いがわかるけど、短時間では人間と区別がつかない。それがアンドロイドの迫力であり、おもしろいところです
人間とは何か?なぜこの世に生きながらえるか。生きるということは、身をゆだねるということ
組織に慣れると、自分を追いつめるものがなくなる。私は常に自分を追いつめていたい。追いつめない限り、自分の能力を引き上げるものはないので