藤子・F・不二雄の名言集
わたしは出身が幼児漫画ですから、徹底的に「セリフは簡潔でわかりやすく」と仕込まれたんです。大人向けに描いている時でも、ついわかりやすく底の底まで手の内をさらしちゃう
藤子・F・不二雄
まんがに限らず何か創作する人というのは、自分の中に何かを表現したい、自分以外の人に向かって訴えたいものを自分の中に持っているかどうかが一番大切なことだと思うんです
物を作るというのは、その人の個性を100パーセント発揮させないとうまくいかないんです
可能な限り過去の忠実な再現を見たい。つまり、タイムマシンで本物の過去の世界を目の当たりに観たいというのが僕の究極の夢なのです
体温を感じさせるような人物を創っていきたい
大勢の一人ひとりに、自分が考えたストーリーを説明するのは不可能なのです。大勢の読者に公平に伝わる、わかりやすいものを描いてこそ、はじめて「人気」を得られる道ができるといってよいでしょう
人間はなんらかのトラブルにぶつかって、いろいろ悩みながら切り抜けていくことで成長していく。それが大多数の 人生のあり方ですよね
子供のころ、ぼくは「のび太」でした
のび太にも良い所が1つだけある。それは彼は反省するんです
一面にしか物事を見られない。そんな人間だけにはなってほしくない。
ぼくのアイディアメモには、ちょっとした思いつきが、そのまま書き留めてあります。ぼくは、それを”タネ”とよんでいます。植物のタネは、将来大きく成長するための遺伝情報をしっかり包み込んで、時の来るのを待っているのです。何年も、何十年も…。ぼくのメモ帳のタネも同じです
「これだ!」というアイディアは、なかなか出ません。ノートには、形をなさない断片ばかりたまっていく。第一回の締切日が迫ります。プロローグに使えそうな断片をノートから探し、思い切って第一歩を踏み出します
のび太は、私自身なんです
本当に普通の人であったのでは、漫画なんてものは描けません。プラスアルファ――なにか自分だけの世界を、ひとつは持っているべきである。 それは、必ずしもまんがに直結したものでなくてもいいのです。釣りが上手であるとか、模型作りに熱中するとか、SF小説を読みあさるとか。そういったことが、その人の奥行きになって、至極ありふれたものにプラスして、何か個性みたいなものが生まれてくるんじゃないか、と思うのです
人気漫画を、どうやって描いたらいいか。そんなことが一言で言えたら苦労はしない
普通の子に、ドラえもんがやってきたら、超能力を得たら、という、読者のみなさんがいつも夢見ていることを、かわりに演じさせているのです。わかりやすく、親しみやすくと考えていった結果が、こうした作品(「ドラえもん」や「エスパー魔美」)になったわけです
四十歳を過ぎると、今までの経験などが武器になってくれても、アイディアの出方などは衰えてきます
ぼくの経験では、二十代から三十代あたりが一番油の乗り切った時期で、次から次へとアイデ ィアが出てきました。プロ作家になった初めのうちは、描きたい漫画とか、その材料を手帳にメモしておいても、これを描ききってしまったら、あとはどうなるのだろうというような恐怖感がたえずありました
漫画を描くということは、一言でいえば「再生産」ということになります。かつてあった文化遺産の再生を、漫画という形でおこなっているのが「漫画家」なのです。どんどん取り込んで、どんどんはき出していくという、視野を広く持ち、柔軟な考え方をしなければなりません
「漫画」にムダは禁物!「漫画」のアイディア(案)についても、絵についても、このことはいえます。ムダの多い「まんが」は、ポイントがどこにあるのか、さっぱりわからない
人気がある漫画をということは、大勢の読者が喜んで読んでくれたということです。つまり、その漫画の描き手と読者との間に、共感を持つ部分がたくさんあったということなのです
遠い少年の日の記憶を呼び起こし、体験した事、考えた事、喜び悲しみ悩みなど…。それを核とし、肉づけし、外 見だけを現代風に装わせて登場人物にしています
面白い漫画を描くコツは、まず作者自身にとっておもしろい作品をかくことです
漫画を描く時だけでなく、ものを作る時には\"省略\"ということが何よりも大切です。コマのテンポが悪ければ、読者はすぐにも読みあきてしまうものです
ドラマは常に対立するものの間に生まれます。なぜ対立が生じたか、どうすれば対立が解消するのか-そこに悲劇も、そして喜劇も生まれてくるのです
あらゆるストーリーはこのクライマックスを頂点に構築されているといってよいでしょう。クライマックスの出来栄えに作品の成功、不成功がかかっています
ペン先ひとつで絵柄も変わってくる。なん本も線を引いて、自分の絵柄に合ったものを選ぶこと
何事も諦めずに、ねばり強くやっていくことが必要です。わかってもらえないと嘆くより、わかってもらうための努力をしなければなりません
漫画家は、自分の頭の中で作りあげたフィクションの世界を、紙面にうつしかえて読者に伝え、その共感をえたいと思って一生懸命にまんがをかきます。読者を喜ばせたい、楽しませたい、感動させたい、という気持ちがあるからこそ、プロの漫画家になるわけです
「漫画を」というものを分解してみると、結局は小さな断片の寄せ集めなのです
まんが家の体質(個性)というか、からだ全体からにじみ出た結果としての作品が、読者の求めるものにあった時こそ、それが「人気漫画」となるわけです
「人気漫画」と いうのは、読者の求めるものと、まんが家が表そうとしているものとが、幸運にも一致したものなのです
人間の頭脳というのは、学習能力を持ったコンピューターのようなもので、描けば描くほど、それがひとつの方程式になって、頭の中にインプットされていきます。そのうちに、そこへ材料をほうりこめば、アイディアが簡単に出てくるようになります
自分の中に面白さの素のようなものが溜まってきます。それをどう効果的に読者に伝えるかというテクニックは、また平凡な いい方になりますが、これはもう、ひたすら描くしかないのです。描いて描いて、とにかく描いてお覚える
旺盛な好奇心にものをいわせて、外部からいろいろと取り入れるしかありません
描くということははき出す行為ですから、それだけでは、たちまちのうちにスッカラカンになってしまいます。かく一方で、摂取する、つまり、おもしろいことを探して、それを貪欲に吸収してほしいのです
人気の高い漫画があれば、それを読んでみましょう。わかってもわからなくても、それが現在、自分にとってつまらないからといって否定するのではなくて、どういう所に人気があるのかと、その秘密を考えてみることが大切です
遊びを通して学ぶことが、むしろ、本当に身になる勉強法ではないかと思います
遠心力と求心力というのは矛盾するわけで、なかなか一人の人間の中に共存するのが難しいと思うのですが、ぼくの投稿時代をふりかえってみると、切実な問題でした。とにかく不安定で、自信と劣等感の間をゆれ動いていたのです
自信と劣等感とは、矛盾したパワー、エネルギーです。しかし、この両方を一人の心の中にバランスよく持ち続けていくということは、漫画のみならず、作品を描く人間にとって、とても大切なことだと思うのです
43歳。デビューして26年。もっと何か、面白いマンガを描きたいと思い続けています。夢に終わるかもしれないけれど、その夢が僕らを支えているのです
子どもの夢と願望はすべての人間の基本
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