自分のことはさておき、将棋と教育という面ですと、現在は、東大はじめ、一流の大学を卒業した棋士が増えてきています。私たちの頃には考えられませんでした。将棋によって思考力であるとか記憶力であるとか、決断力・集中力、色々な力が身に付いたということでしょうか
谷川浩司
今の若い子たちは、悩みがなさそうに見えるけど、みんな悩んでいる。悩みを公衆の面前でさらけ出すので、ある部分は守ってあげなきゃいけないし、違うと思うところは僕の意見をハッキリという。僕が若いころは「こういうことを言ってくれる人がいて良かった」という大人がいましたが、今の若い人たちに本当のことを言ってくれる大人がいない。だから、自分が10代の子たちにとって、そういう大人になってあげたいんです
長渕剛
若い間は、自分が特別の存在で一番大事だと思って生きてよいと思います。ただ人間は、自分一人で生きているのではありません。他の存在と生活をしています。次第に、実は自分が特別のものではなく他と比べて特別の存在でないことも分かってきます。自他同然ということを忘れないでください
船井幸雄
なんといっても己を知ること。いまの自分には何が足りないのか、どこが弱いのか。こうしたことを正しく認識することが極めて重要です。それには、自分の課題について感じたり、 考えたりする癖をつけて、感知するセンスを日々磨くしかありません。そうして自分の課題がわかったら、次にそれを補い、克服するための方法論を必死に考えるのです
野村克也
僕自身、自分がつくった世界記録が本当にすごいものなんだと知ったのは、96年にカル・リプケンが僕の記録を越えてくれた時でした。現役時代はひたすら毎日のゲームで頑張ることしか考えていなかったのですが、リプケンが出てきて、その足跡を冷静に見られるようになった。本当にすごいことをやったんだなと実感できたんです
衣笠祥雄
やはり自分には実感として相撲界 は縁の下の力持ちである女性に支えられてきたという思いがあるんです。おかみ業なんていうのはその最たるものです。弟子たちの身の回りの世話、お金の管理、食材の買い出しなど、おかみがいるからこそ男たちは相撲に集中することができます
貴乃花
競技が終わったら出番はおしまいというものではありません。勝っても負けても相手を敬おうとする姿勢であったり、目上の者に対して礼儀正しく振る舞う礼節であったり、相撲には日本人として誇るべき美しい作法やしきたりが多く残されています。力士はそれを担っているという自覚を持たなきゃいけないし、また、地域の人と交流を持ってそういう文化を普及させていこうという姿勢をもたなければならないと思います
たとえば岐路に立たされて、どちらの道かって迷ったときには、行きたくないほうの道を選べ、ということは徹底して言ってます。たぶん若いうちにそれが目の前にくるのか、時間の誤差だけだと思うんですね、人生っていうのは。ですから、先に若いうちにやっときゃいいだろうと
日本文化的な鍛え方というのは、やはり日本人に適していると思います。相撲というのはそれを長年続けながら強靭な力士を育てているので、例えば他のスポーツのようにすべてを西洋式に合理化してしまうと相撲本来の軸がずれてしまうでしょう。体力や技術といった表層的な部分だけでなく、(相撲を通して)いざと言うときにきちんと集中できる精神力が備えられるよう弟子たちを指導していきたいですね
人間って、やっぱり媚びている自分にちょっと愛想を尽かすような経験がないと、やっぱりダメなんですよ。それは、自分で記憶がありますね。人は一人で生きているわけではない。会社や上司、社会や会社、そういうものに、いつの間にか媚びてる自分がいて、「あ、嫌だな」という気持ちがあって。じゃあ、これを乗り越えるにはどうするか、と誰でも考えると思うんです
出井伸之
社長業というのはコミュニケーション業だと考えています。私の考えはこうですと突然言っても、普段から付き合いがなければ、驚くだけで受け入れにくいものでしょう。そのためにも日頃から社長はどういう人間か、どういう考えを持っているかということをみんなに示しておこうと心がけています
やっぱり地位を守ろうとしすぎているのかな、という感覚が自分のなかでありました。もちろん、自分のテニスを改善することには挑戦してるんですが、試合のなかでは挑戦者ではないような気がしました。そういう意味では、良いタイミングで負けたなと思います
国枝慎吾
よく、自分を信じることが大切というけれど、素のままの自分ほど信じられないものはありません。自分の中には、楽をしたい自分や虚勢を張りたい自分もいます。とてもそのままで信じられるような奴じゃないですよ。目標を立ててそれを達成していくというのは、そういう多様な自分とコンタクトを取っていく作業なんです。当然、上手くいかないことだってある。でも失敗を重ねながらいろんな自分とやり取りをすることで初めて「自分との信頼関係」ができてくるんです
河原成美
材料ができればいいんですよ。皆さん、難しい化学式がどうのこうのって勉強するでしょうけど、そんなん言語の一つなんですから。難しい化学式を使ってつくる人もおれば、私みたいに何にもなしでつくっちゃう人もいる、それでも結果は一緒なんですよ
中村修二
昨今の棋士は,羽生さん、森内さん、佐藤さんにしても,社交的な方が多いのかなと思います。とくにタイトル戦に出ておられるような方は, 普段は明るい,初対面の人とも楽しく雑談できる感じですよね。もちろん,対局中は厳しいところもありますが
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