株金は、細く長く利殖を得ることを楽しまねばならぬ。ところが、わが国の株主にはさような観念がさらにない。はなはだしいのになると、借金までしても、株主になる。そして、一時の僥倖によって利益を得ようとあせる。つまり、本当の株主ではない。これではまるで相場師と少しも違わない
高橋是清
序盤だけなら、体験がなくても、いわば机上論でも、ある程度はさせる。中盤というのは、そうはいかない。ここは勝敗のわかれ道であり、文字どおりシノギをけずるべきところだ。記憶や、常識や、ごまかしではどうにもならない。その人の持っている力全部が出る場所が中盤である
升田幸三
私は将棋は創作だと考えている。何はともあれ、一歩先に出た方が勝つ。もし一局ごとに新手を出す棋士があれば、彼は不敗の名人になれる。その差はたとえ1秒の何分の一で もいい。専門家というものは、日夜新しい手段を発見するまでに苦しまねばならぬ
今の世の中、弱者が正義になりすぎていると思う。負けた人にも、必ずその理由や非が多少なりともあるのではないでしょうか。でも、それを直視せずに、負けの言い訳ばかりしている。このような風潮に疑問を持ったのです。それが小説(『名刺ゲーム』)で一番言いたかったことです
鈴木おさむ
私たち一人一人がそれに加担すればする程、風潮というものが生まれる。子供達はその風潮にとても敏感だ。イジメは他人事ではない。私たち一人一人がその片棒を担 いでいる。逆を言うとそれだから変えられると思う。私たちが社会を通して繰り返されるイジメの構造から手を引けばいい
紀里谷和明
選手は、それぞれ長所があるし、いいものを持っている。そんないいところがあるのに、何で自分のよさに気づいてくれないんだろう。何でどんどん状態が悪くなっていくんだろう。つまり、自分を知らないからそうなってしまう。自分を見失うのは、精神的に余裕がないからだ
落合博満
有望な仕事があるが資本がなくて困るという人がいる。だがこれは愚痴でしかない。その仕事が真に有望で、かつその人が真に信用ある 人なら資本ができぬはずがない。愚痴をこぼすような人は、よしんば資本があっても大いに為す人物ではない
渋沢栄一
あまりにも多くの食料が、裕福な人々によって浪費されている。食料を切実に必要としているのは、貧しい人や苦しんでいる人たちだ。なのに、一部の人々の贅沢が、彼らから食料を奪ってしまう。だから裕福な人は粗食を心がけなさい。それは体調を損なうどころか、むしろ健やかな体を手に入れることにもなるのだから
ガンジー
自分の身は自分で守るしかない。政府がいかに努力したところであなた達を救うことはできまい。どれほ どの権力があろうとも、国民の支持が得られない政府など無力だ。だから、明日はもう政府はないと思いなさい。そのとき、あなた自身が政府となるのだ
実は誰にも火種はある。たしかにあるのだが、なかなかうまく火がつかない。火がついたとしても、ほかからの貰い火ではなさけない。自分の火種には、自分で火をつける。それができないようでは、リーダーなど覚束ない
土光敏夫
上司へのリーダーシップをうまく取れない人が、どうして部下へのリーダーシップをうまくこなすことができようか。上へのリーダーシップといえば、奇矯とい うかもしれぬ。しかし我が国では、あまりにも上下の差別が強すぎると思う。たしかに、年齢や勤続年数や賃金では上下の差がある。だが一人一人が担う職能は、横に並んでいると考えたい。横に並んで切磋琢磨するのである。このように考えれば、リーダーシップは上へ向かっても発揮されなければならない
会社とはあくまで儲けるための団体である。血みどろの戦いの場である。楽しみ自体に目的を持たれてはたまったものではない。楽しみを追っかける小市民的な夢に安住している人間を、私はビジネスマン失格者と見なす。安閑としていては、会社の成長についていくことは難しい。口うるさいほどに言いたいのは、会社とは欲と二人連れの儲けるための団体である。この儲けの精神を忘れた時、すべてのサラリーマンは失格者として進歩から見放されるであろう
盛田昭夫
私は運なんて信じちゃいない。幸運も不運もだ。たいていの連中は何回か試すと諦めてしまう。だがこの私は狙った結果が出るまでは絶対に諦めない
エジソン
情報には鮮度がある。すべての人が良いという意見は信用できない。情報は自分の目と耳で集めろ。机の上でいくら思案しても、優れた発想は生まれない
安藤百福
働くっていうのは、「はたがらくする」、ということ。私たちは働かなきゃいけない。そうすると、はたが楽になる。人から喜ばれる存在になる。人から喜ばれれば、人間というのは幸せになる。仕事がおもしろくないというのは、その場で喜ばれてない。喜ばれるほど、働いてみたらいい
斎藤一人
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