開高健の名言集
字は病いや毒から分泌される。そして、人を病ませ、毒する
開高健
ニジマスが海におりたのを”スチール・ヘッド”と呼ぶが、そのときは腹の虹のバンドが消えてただのマスとなり、海からふたたびあがってくると、虹がまたあらわれてくるのだ。どうしてか淡水は住人を華麗に仕立てるようである
部屋の中へ籠ってるとどうなるかというと、アムール・プロプルしかなく なってくる。自己愛。俺が、僕が、私が、という小説だけになってしまう。精神がブヨブヨの蒼白な肥満漢の内的独白になっちゃう。自分の足で自分の体重が運べないような蒼白な肥満漢になる。これじゃいけません
私は小説家だが、釣りの本はこのほかに『フィッシュ・オン』というのがあって、書くことは語ることにほかならないのだから、釣人不語などといいつつ二冊も書いてるあたり、すでに釣師として失格だろうと思っている