企業が保育所をつくると、その分お金はかかりますが、少なくとも少子化を食い止める手助けにはなります。それぞれの企業が、自分たちのできる範囲で投資をすればいいのに、ほとんどしないから保育所が足りなくなっている。私が東急渋谷駅と上野毛駅の設計を手がけたとき、「駅に託児所をつくってくださいよ」とお願いしました。そうやって、誰もができることをやって少子化をカバーしていく、サポートしていくということがなければ、社会は元気になりません。企業がお金を貯め込んでいるという状況は、喜ばしいことではありませんよ
安藤忠雄